冷え性の治療に鍼灸 川崎市(溝の口)杏の樹鍼灸治療院

全身が冷える、手足が冷えるなど冷え性の症状は人によって様々ですが、特に女性に多いといわれており、一般に女性の2人に1人は冷え性だといわれています。
多くの人が悩んでいる“冷え性”ですが、西洋医学では病気として認められておらず、自律神経失調症の症状の一つとされています。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、この2つがバランスをとることで周りの環境や状況に体を対応させていきます。自律神経失調症は、このバランスが崩れ様々な症状を引き起こします。
交感神経は、主に日中活動している時や興奮状態のときに活動が活発になり、副交感神経は、主に夜眠るときやリラックスしているときに活動が活発になる神経です。
交感神経が優位に働くと血圧が上がり、副交感神経が優位に働くと血圧が下がる、交感神経が優位に働くと脈拍が早くなり、副交感神経が優位に働くと脈拍が遅くなる、交感神経が優位に働くと血管が縮み、副交感神経が優位に働くと血管が広がるというようにお互いにバランスをとりながら状況にあわせて体を調節しています。
ですから、血圧が上がるべきときに上がらないと貧血やめまいを起こしたりします。そして、環境にあわせて体温調節ができないときの症状として、冷え性が発生する場合があります。
自律神経は、ホルモンバランスが大きく関わるため、月経や出産などホルモンの影響を受けやすい女性の方が自律神経失調症になりやすく、冷え性も女性に多いようです。

冷え性は、季節に関係なく全身または体の一部が冷え感じる症状ですが、冷え以外にも頭痛、眩暈、貧血、のぼせ、体がだるいなどの症状を感じる人もいます。のぼせは、下半身は冷えているのに頭がのぼせる、いわゆる冷えのぼせという症状を訴える人もいます。また、手足が冷えるため夜中々眠れなかったり、逆に手足に冷えはないのに、内臓に冷えを感じる場合もあります。
いずれにしても、体が冷えているというのは血流が悪くなっている状態なので、様々な不調が生じます。また、何らかの病気が冷えの原因となっている場合があります。血流が悪くなっている原因が血管の閉塞による場合や、手足の先の冷感やむくみが心臓の問題からきている場合、全身的な皮膚の冷感や低体温では甲状腺機能低下症が疑われます。気になる方は、内科や循環器科などの専門医に相談されると良いでしょう。
西洋医学では病名が無いため、冷え性そのものに対する治療はありません。東洋医学では、病気を病名でとらえるのではなく症状から見ていくので、冷え性も症状から病因病機を探り治療していきます。

東洋医学でみる冷え性のタイプ
陽虚型冷え性:陽虚というのは、身体を温める力が弱くなった状態です。人の身体       は、陽の温める力と陰の冷やす力のバランスによって体温を保って       いますが、陽虚になって温める力が弱くなると陰の冷やす力を抑え       ることが出来なくなって、身体に冷えが起こります。
       陽虚によって身体が冷えると、手足の冷え、寒がり、元気がない、       足腰がだるく力が入らない、お腹が冷える、下痢気味、頻尿などの       症状が現れます。
寒湿型冷え性:寒湿というのは、気の力が弱って水分代謝機能が低下し体内に滞っ       た水分が、寒いところに長時間いたり、冷たいものの食べ過ぎ飲み       過ぎなど身体の外側から入ってきた冷えによって身体が冷やされる       ことです。
       寒湿の冷えでは、下半身、足の冷え、寒さや湿気で症状が悪化す        る、体が重だるい、手足のむくみ、軟便または下痢気味、湿が強い       場合は眩暈や胸のむかつき、吐き気などの症状がみられます。
血虚型冷え性:血虚は、現代医学的にいえば、貧血の様な状態です。血虚では、手       足末梢の冷えが強く、他の症状としては顔や皮膚、爪に艶がない、       筋肉がひきつるなどがあります。
瘀血型冷え性:瘀血というのは、気の力が弱って巡りが悪くなり血のことです。血       の巡りが悪くなっているために身体を温めることが出来なくなり、       手足・下半身の冷えます。
       また、この血は、老廃物を含んでいるため、顔、唇、肌の血行が悪       く色が悪くなるなどの症状がみられます。