パーキンソン病は大まかにいうと、脳から分泌されるドーパミン(あるいはドパミン)という物質の不足によって起きる病気です。そのため、治療にはドーパミンを補う薬が使われますが、長期間服用していると効いている時間が短くなったり、効果が現れにくくなったりするようです。その場合は、遺伝子療法や手術など他の治療法も考えられます。
いずれにしても、根治させるための治療法がまだ見つかっていないため、症状を緩和させる対症療法になりますので、最近では薬以外の代替医療も注目されており、鍼灸でも症状の緩和や進行遅らせるなどの効果がみられています。
パーキンソン病の特徴的な症状としては、振るえ、こわばり、動作が緩慢になるなどがありますがすべての人にすべての症状が現れるわけではありません。
ですので、当院ではパーキンソン病に対して、脳に対するアプローチと症状に対するアプローチを組み合わせて治療していきます。効果は、人によってまちまちで薬ほど平均的ではありませんが、薬のように長期間続けても効果が現れにくくなるということはないようです。
パーキンソン病は、20歳代などの若年でも見られることがありますが、主に50~60歳代での発症率が高くなっています。このため東洋医学的には、加齢によって体力が弱ったために、精神のコントロールが上手く出来なくなってイライラしやすくなったり、あるいは20歳代でも見られることから、性格的に神経質過ぎたり仕事などで気を使い過ぎたりして脳の血流が悪くなり、脳に栄養が行き渡らなくなったために脳が障害されて起こると考えれらます。
東洋医学では、脳のことを「髄海」といいます。鍼灸で治療に使う経絡という気の通り路は、身体の各臓器と連絡して栄養していて、脳も経絡を通して栄養されています。鍼灸の治療では、この経絡上にあるツボを刺激することで、脳に栄養を行き渡らせ働きの改善を促します。
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