多系統萎縮症の治療に鍼灸 川崎市(溝の口)杏の樹鍼灸治療院

多系統萎縮症は脊髄小脳変性症の一種で、めまいやふらつき、立ちくらみ、排尿障害の他パーキンソン病に似た症状があります。脳の変性によって、運動障害や自律神経にも障害が現れる進行性の病気で、今のところ原因や治療法が分からない難病です。

現代医学で治療法が見つからないため、鍼灸などの東洋医学を頼ってこられる患者さんも多くいらっしゃいます。ただし、鍼灸においても現代医学同様根治は難しく、対症療法的な治療によって症状を抑えるか進行を遅らせるところまでしかいっていません。

顔面神経麻痺のところで東洋医学では、脳や顔など頭部に症状が現れる疾患の原因に風(ふう)というものがあるとご紹介しました。この病気でも風の関わりが考えられますが、この場合の風は外からやってきた風ではなく内で起きた風です。(人の内側でも風は発生するのです。イライラしたり、強いプレッシャーがかかったときに頭に血が上ったり、上気したりしたときに起きます)
今まで見てきた患者さんは、会社の社長やオーケストラの指揮者など強いプレッシャーにさらされる人や、神経の細やかな方が多く正に内側で風が発生しやすい方達です。
したがって、当院の鍼灸治療では風を抑えて上気した気を落ち着かせ、精神を安定させる治療を中心に行っています。