橈骨神経は、前腕(腕の肘から先の部分)の手の甲側の筋肉の運動に関わる神経で、手首を手の甲側に反らせるときなどに働きます。そのため、この神経が麻痺すると手首が上がらなくなり、マンガに出てくる幽霊のようにダラッと下がってしまいます。
原因として多いのが、酒に酔ってそのまま眠ってしまい、翌朝起きたら手首が上がらなくなっていたというケースです。これは、酔って眠った際に腕が下になって、長時間圧迫され続けたために起きた麻痺です。その他の原因としては、松葉杖による圧迫、腕の骨折や手術の際に神経を傷つけてしまった場合などがあります。
腕の骨折や手術中の事故が原因の場合は、神経が切れているか傷ついている可能性があります。末梢神経は、完全に切れてしまった場合は手術が必要ですが、部分的な断裂であれば手術無しでも回復する可能性があります(部分的な損傷の場合、神経は1日に1mmくらの割合で回復することができます)
松葉杖や酔って眠ってしまったことによる麻痺は、断裂ではなく圧迫による麻痺なのでしばらくすると回復することが多いのですが、しばらくしても戻らない場合はこちらも治療が必要になってきます。
これらの治療は、整形外科のリハビリなどでも行われていますが、それでも効果が得られない場合は、鍼灸治療が有効ですのでご相談ください。鍼灸は、顔面神経麻痺など末梢神経の麻痺に効果があります。
コメントをお書きください