気管支炎の鍼灸治療 川崎市 溝の口 杏の樹鍼灸治療院

気管支炎、喘息は、鍼灸の適応疾患としてWHO(世界保険機構)が認めていますが、どちらも現代医学でも治療の難しい病気で、WHOでは死亡原因の第4位にあげています。「慢性気管支炎」は「肺気腫」と共に、COPD(慢性閉塞性肺疾患)とも呼ばれています。慢性気管支炎は気管支の、肺気腫は肺胞の炎症によって呼吸がしにくくなる病気です。

慢性気管支炎では、炎症によって気管支がむくんだり、気管支に痰などが溜まって呼吸がしにくくなります。痰が原因となって咳が出るというのは、東洋医学でも西洋医学でも一緒の考え方です。鍼灸の治療は、風邪の咳の時と共通しています。寒を散らしたり、熱を清めたり痰が出来る原因を取り除いて、痰が出るのを抑えます。
また、乾いた咳が出る場合は肺が潤いを失っていることが考えられます。食べ物や飲み物から摂取した水分は、脾によって一旦肺に集められ肺から全身に散布されます。そうした役目を持った肺は、乾燥が苦手な臓器です。(ちなみに、脾は反対に湿気が苦手です)肺は肌と関連が深いため、肺が潤いを失うと、肌も潤いを失ってカサカサになったりします。この場合は、「潤燥」という治療法を用います。

東洋医学では、よく”気”という言葉が使われますが、「肺は気を主る」といわれています。。気は、水分と合わさって血となります。気、血は水とともに身体に取って大切な成分で、それを全身に運ぶのも気の役目です。このように、気は生きていく上でとっても大事な物で、人の生命活動に必要な循環活動は、まず体内に気を取り込むことからスタートします。そういった意味で、肺の経絡は12の経絡の1番最初になっています。

COPDは、「タバコ病」ともいわれ患者の90%以上が喫煙者です。上にも書きましたが、WHOが死亡原因の第4位にあげている疾患ですから、タバコの吸い過ぎには注意してください。特にお子さんのいる方は、受動喫煙者にも喫煙者と同じように影響しますから十分注意してください。